ピアノを弾くときに指が滑る (1) 冬の乾燥編
ピアノを弾いていて指が滑るという時は、大きく分けて2つの原因があるように思います。
1つは空気の乾燥によるもので、もう1つは爪が伸びている時。生まれつき長い爪で、あまり短く出来ないという場合もありますよね。
自分でいろいろ試してみて、効果があったことを2回に分けて紹介していきたいと思います。良かったら参考にしてみてください。
あ、テクニック不足という場合は、たくさん練習して解決しましょう(私の事?)。(^^ゞ
第1回は冬の乾燥編です。
冬に空気が乾燥して、指が滑ってしまう
空気が乾燥する季節は、指が滑って鍵盤を押さえづらくなりますが、乾燥防止にハンドクリームを塗ってみても、油分のせいで逆に滑りやすくなってしまうということもしばしば。そんな時は、植物性グリセリンを使ってみてください。
植物性グリセリンは、手作り化粧水やローションの材料としてもおなじみですが、手を洗って軽く水分を拭き取った後に1滴ほどすりこむと、ピアノを弾く時に指が滑らず、とても具合が良いです。
グリセリンには水分を保持する性質があり、その水分が滑り止めの役割をしているようです(食器用洗剤のCMで、お皿を指でこすってキュッキュッと鳴らすものがありますが、適度な水分は滑り止めになるという良い例ですね)。
多く付けすぎたり、乾燥してパサパサの手に付けてしまった場合、油を塗ったみたいにヌルヌルになってしまいます。そんな時は、一度水で流してから付けなおしてみてください。グリセリンは油ではないので、水で流すとすぐに落ちます。
詰め替え容器ですが、最近は百均でも使いやすい化粧水用ボトルがよく売られています。私が今使っているのは、セリアで買ったキャップの片側を押すと斜めに開くタイプのもの。
また、長時間練習するときは、小さな水差しのようなものをそばに置いておくと便利です。
水分が足りなくなったときや、グリセリンを付けすぎた時、少量の水を垂らしてティッシュかおしぼりで拭えば、いちいち洗面所に行く必要がありません。
私は50ccくらい入るビーカーを使っています(最初、安いミルクピッチャーを買ってみたのですが、水が周囲にたれて、あまり使い心地がよくなかったです)。
追記 (2019/02/14):
真冬など、特に乾燥が激しい季節は、グリセリンを塗った後、さらにワセリンを薄く擦り込むと、滑り止め効果がさらに長持ちすることがわかりました。
手を洗った後、水分を少し残した状態でグリセリンを1滴(小豆1/2〜1個分くらい)を塗り、その後でワセリン(米粒半分くらい)をまず指先につけ、少しずつ手の甲や手のひらにのばしていきます。付けすぎたなと思ったときは、腕の方に塗り拡げます。
「水分+グリセリン」や「水分+ワセリン」だけの時より、効果が長持ちします。
ワセリンは一度洗っただけでは落ちづらいので、トイレの後などにつけ直す時は、グリセリンだけでもOKです。
ワセリンはメーカーによって、ベタつきがあるもの、サラッとしているものがあるのですが、ピアノの滑り止めにはサラッとタイプの方が向いています。
さらっとタイプはワックス分が多いのか、少しテクスチャが固めなので、先に水分やグリセリンを手に塗っておいた方がワセリンを塗り拡げやすいです。
いくつかのメーカーのものを買って試したのですが、安いものではメンタームのものがサラッとタイプでした。しかしロットによるのか、時々石油臭く感じることがあります。ニオイに敏感な方は、少し高めなのですが、サンホワイトがおすすめです。
第2回はこちらからどうぞ